失敗しない!Microsoft 365からGoogle Workspaceへの切り替えステップ【計画編】|中小企業向け導入ガイド

最近、Microsoft 365や他のグループウェアから、Google Workspace(GWS)へ乗り換える企業がどんどん増えています。
特に、100名を超えるような中堅企業では、以下のような理由で「そろそろGWSに切り替えたい」と検討するケースが目立ちます。
- コストを抑えたい:Microsoft 365のライセンス料や運用コストをもう少しスリムにできないか?
- 業務をもっとスムーズにしたい:Google ドキュメントやスプレッドシートで、リアルタイムにコラボできたら便利そう
- IT環境をシンプルにまとめたい:ツールが増えすぎて管理が煩雑…クラウドで一本化したい
- リモートワークに強くなりたい:どこからでも安心して仕事ができる環境を整えたい
GWSは、申し込めばすぐに使い始められる手軽さが魅力です。でも、単にシステムを切り替えただけでは、その良さを活かしきれない ことも…。
特に、すでにMicrosoft 365など別のツールを使っている場合、業務フローの整理や、社内への浸透まで考えないと「切り替えたはいいけど現場が混乱」という事態になりかねません。
当社がお客様をご支援する際におすすめしている、Google Workspace導入を成功させるためのステップは、下記の3つです。
1️⃣ 導入前の計画フェーズ
(目的整理、業務・データ移行の計画、セキュリティ対策 など)
2️⃣ 導入フェーズ
(試験運用から先行ユーザー導入、全社展開まで)
3️⃣ 導入後の運用フェーズ
(定着化支援、運用管理、活用促進)
本記事では、まず導入をスムーズに進めるための「導入前の計画フェーズ」について詳しくご紹介します。
特に、計画段階で何を整理し、どう準備しておくべきか?をわかりやすく解説します。
なお、実際の導入作業(試験運用・先行導入・全社展開)や、導入後の運用・定着化については、
続編記事【導入・運用編】にて詳しくご紹介していますので、併せてご覧ください!↓
目次
1.導入前の計画フェーズ
Google Workspace(GWS)をスムーズに導入するために、一番大事なのが“準備”のフェーズです。
特に、すでにMicrosoft 365などのグループウェアを使っている場合、計画をしっかり立てないと、
「データはどこ?」「あの業務、どのツールでやるんだっけ?」
…と、現場が混乱するリスクも。
ここでは、導入前に必ず押さえておきたい5つのポイントをわかりやすく解説します。
1.1 WBSの作成と全体スケジュールの策定
いきなりツールを切り替えるのは、ちょっと危険。
GWS導入は、**新しい業務の進め方を作る“プロジェクト”**と考えて、全体像を整理しましょう。
その時に役立つのがWBS(Work Breakdown Structure)です。
ざっくり言うと、「誰が・いつまでに・何をするか」を見える化したスケジュール表。
導入プロジェクトの全体像はこの3ステップ👇
フェーズ | 期間 | 主な作業内容 |
---|---|---|
① 計画フェーズ | 1〜2ヶ月 | 目的整理 / 体制づくり / データ移行計画 / セキュリティ検討 / 社内周知準備 |
② 導入フェーズ | 約3ヶ月 | 試験運用 / 先行ユーザー導入 / 全社導入 |
③ 運用フェーズ | 3ヶ月〜1年 | 定着化支援 / 管理・セキュリティ運用 / 活用促進 |
ここでポイントなのは、「スピード重視で急がないこと」。
早く切り替えたい気持ちはわかりますが、現場の混乱を防ぐためには、余裕を持ったスケジュールを組む方が結果的にスムーズです。
WBSに入れておきたい“マイルストーン”
「スケジュール通り進んでいるかな?」を確認するために、**節目(マイルストーン)**を設定しましょう。
例えば👇
- GWSの契約完了
- 試験運用開始
- 先行ユーザー導入
- 全社導入・Microsoft 365完全切り替え
進捗がわかりやすくなり、関係者の安心感もアップ!
社内共有もしやすいので、ぜひ取り入れてください。
1.2 プロジェクトの目的整理と体制づくり
ツール導入でありがちなのが、「なんとなく他社がやってるから…」と始めてしまうケース。
でもこれ、後々「結局何が良くなったんだっけ?」となりがちです。
なので、まずは**“何のためにGWSを導入するのか”をハッキリさせる**ところからスタートしましょう。
よくある導入目的の例
- コスト削減:Microsoft 365のライセンス費用や運用管理の手間を減らしたい
- 業務効率化:Googleのリアルタイム共同編集で、情報共有をもっとスムーズに
- IT環境のシンプル化:ツールがバラバラになっているのをまとめたい
- リモートワークの強化:どこからでも働ける環境を整えたい
ここに、**具体的な数値目標(KPI)**をセットすると、導入後の成果が測りやすくなります。
次に、体制づくり
GWS導入はIT部門だけでは完結しません。全社的な取り組みとして、体制を整えておきましょう。
役割 | 主な担当 |
---|---|
プロジェクトマネージャー | 全体管理、経営層との調整 |
IT部門 | システム設計、データ移行、セキュリティ対応 |
情報セキュリティ担当 | アクセス制御やデータ保護ポリシーの策定 |
業務部門リーダー | 各部門の業務整理、社員サポート |
外部ベンダー | 導入支援・技術サポート(必要に応じて) |
定期的なミーティングで進捗を確認しながら、全社が同じ方向を向けるようにしましょう。
1.3 業務・データ移行計画の策定
GWS導入の準備で特に大事なのが、**「今の業務をどう移行するか」**をしっかり整理しておくこと。
Microsoft 365など、今まで使っていたツールにどっぷり慣れている場合、何も考えずに切り替えると、
「ファイルはどこ?」「この業務、どのツールでやるの?」と現場が混乱しがちです。
まずは、業務とツールの対応表を作ろう
具体的にどの業務を、どのGWSツールで置き換えるのか?
こんな感じで対応表を作って整理してみましょう👇
業務内容 | 現行(Microsoft 365など) | GWS移行後 |
---|---|---|
メール | Outlook / Exchange | Gmail |
スケジュール管理 | Outlookカレンダー | Googleカレンダー |
ファイル共有 | OneDrive / SharePoint | Googleドライブ |
チャット | Microsoft Teams | Google Chat |
ビデオ会議 | Teams | Google Meet |
社内ポータル | 社内Wikiなど | Googleサイト |
これをやっておくだけで、
「何を、どこに、どう移すか」 が明確になりますし、
ついでに「今まで紙やExcelでやっていたこと、GWSにまとめちゃえないかな?」
…なんて業務効率化のチャンスも見えてきます。
データ移行の詳細も、詰めておこう
特に重要なのは、メール・カレンダー・ファイルの3大データ。
✅ メール移行(Gmailへ)
- 過去のメールはどこまで移す?(全期間?直近1年?)
- フォルダ構成をどうする? → OutlookのフォルダとGmailのラベル、考え方が違うので要調整
- 連絡先(アドレス帳)の移行は? → 手動 or 自動?
✅ カレンダー移行(Googleカレンダーへ)
- 予定はどこまで移行する?
- 部門カレンダー・会議室予約はどう設定する?
- リマインダーや繰り返し予定の互換性チェック
✅ ファイル移行(Googleドライブへ)
- どのデータを移行する? → 不要なデータはこの機会に整理
- フォルダ構成はそのまま?新しく整理?
- 権限設定や外部共有ルールの確認
段階的に進めよう
いきなり全部移行すると現場が混乱します。
そこで、おすすめは段階的に進める方法。
フェーズ | 対象 | 内容 |
---|---|---|
試験運用 | IT部門 | 小規模で移行テスト |
先行導入 | 各部門の代表 | 業務で実際に使ってもらう |
全社導入 | 全社員 | 完全移行スタート |
ここまでしっかり準備すれば、「切り替えたのに使えない…!」といったトラブルは防げます。
1.4 セキュリティ実装とBCP対策
クラウドサービスは便利ですが、セキュリティ対策はしっかりやらないと危険。
GWS導入時に見落としがちなポイントを、先に押さえておきましょう!
✅ セキュリティ設定でやっておきたいこと
下記を参考にして、自社に必要な施策を優先的に取り入れましょう。
- アクセス制限
→ 社員が必要以上の権限を持たないように - 二段階認証(2FA)
→ 不正ログインを防ぐ鉄板設定 - 外部共有の制御
→ Googleドライブやメールの社外共有ルールを明確に - DLP(データ損失防止)ポリシー
→ 機密情報が外部に漏れないように - ログ監視とアラート設定
→ 不審な動きがあれば、すぐ察知できる体制
✅ そして、忘れてはいけない「BCP対策」
Google Workspaceは安定しているとはいえ、
システム障害やトラブルはゼロじゃない ですよね。
なので、念のため最低限下記は社内で話しておきましょう。
- データのバックアップルールを決めておく
(Google Vaultや他のツール活用) - オフラインでも最低限業務が続けられるよう設定
(Gmailやドキュメントのオフライン利用をONに) - 緊急時の連絡手段も確保
(電話、別ツール、社内掲示板など)
定期的に「もし障害が起きたら?」のシミュレーションをしておくと、いざというときも安心です。
1.5 コミュニケーションプランの策定
GWS導入の成功は、「現場が混乱しないか」にかかっている と言っても過言ではありません。
特に、現場の社員がいきなり新しいツールを渡されても、
「どうやって使うの?」「何が変わるの?」と戸惑ってしまいがち。
✅ 誰に、何を、どう伝えるか?を決めよう
対象 | 伝える内容 | 方法 |
---|---|---|
経営層 | 導入の目的・メリット | 経営会議、資料説明 |
部門リーダー | 部署への影響・対応方法 | 部門ミーティング、説明会 |
全社員 | いつ、何が変わるか・操作方法 | メール、社内ポータル、動画 |
IT部門・サポート | 問い合わせ対応フロー | 専用マニュアル、共有会議 |
✅ 情報発信はこまめに & わかりやすく
- 導入説明会
- ポータルやメールでの定期告知
- 動画マニュアル、FAQの整備
- 各部署に「GWSアンバサダー(推進担当)」を配置
✅ 導入後も“社内に根付く”仕掛けを
- GWS活用事例を社内で紹介
- 便利な使い方をシェアするキャンペーン
- 定期的なトレーニング・勉強会
「導入して終わり」ではなく、ちゃんと社内で定着させる仕掛けがポイントです。
まとめ
Google Workspace(GWS)の導入は、スピーディに切り替えられる反面、事前準備を怠ると後で必ず混乱が起きがちです。
特に、Microsoft 365など他のグループウェアから移行する場合は、業務整理・データ移行・社内の浸透までしっかり計画を立てることが成功のカギ。
この「計画フェーズ」でどこまで準備できたかが、
導入作業のスムーズさと、導入後の定着度を大きく左右します。
今回ご紹介した計画フェーズのポイント
- 導入目的の明確化
- 業務フローとデータ移行の整理
- セキュリティ方針とBCPの策定
- スケジュールと体制づくり
- 社内への情報共有とトレーニング計画
この準備をしっかり固めておけば、
導入フェーズ、そして導入後の運用フェーズも迷いなく進められるはずです。
▶️ 次の記事では、いよいよ実際の導入作業と運用フェーズについて詳しく解説しています。
ぜひ続けてご覧ください↓
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