【ノーコード開発事例】スプレッドシート×AppSheetでタスク管理アプリを作ってみた!【繰り返しタスクも登録可能】

こんにちは。
今回は、業務効率化の手法として、スプレッドシートとAppSheetを組み合わせたタスク管理アプリの一例をご紹介します。
このアプリでは、スプレッドシートをベースとし、タスクの登録や進捗管理、担当者管理など、タスク管理に必要な機能をスマホで使うことを想定しています。
中小企業やフリーランスの皆様の参考になれば幸いです。
また、当社ではAppsheetを含むGoogleのDX活用サポートサービスを提供しています。
Appsheetの無料相談も受け付けておりますので、興味のある方は気軽にお問い合わせください。
目次
【アプリ開発の背景】バラバラになりがちなタスク管理を効率化したかった
最近、多くの中小企業から「タスク管理がバラバラで効率が悪い」という相談をいただく機会が増えています。紙やエクセルでの管理が主流で、定期的なタスクの抜け漏れや重複、全体の進捗が把握しづらいという共通の課題が浮かび上がりました。
さらに、進捗状況を簡単に更新したり、繰り返しタスクを効率よく管理したいという具体的なニーズも多く寄せられています。こうした声に応え、課題解決を目指してAppSheetを活用したタスク管理アプリのプロトタイプを開発してみましたので、本記事でご紹介します。
ノーコードでタスク管理アプリを開発してみたいという方にも、ぜひ参考にしていただければと思います。
AppSheetとは?

AppSheetは、プログラミング不要で業務アプリを作成できるノーコードツールです。
Google Cloudのサービスの一つであるため、Google カレンダーやスプレッドシートなどとの連携もスムーズに行えます。アイデアとデータが揃えば、誰でもマウス操作だけで、オリジナルのアプリをつくることができます。
タスク管理アプリの概要
システムフロー
まずはシステムフローですが、下記のように、スプレッドシートとアプリを繋げたシンプルなものです。
アプリのデータはスプレッドシートから読み取られ、各機能(タスク登録、担当者管理など)ごとに画面が分かれています。ユーザーは、各画面を通じて情報の登録・更新・参照を行います。
スプレッドシートは今回業務に合わせて2テーブルを準備しています。(後ほど詳細を説明します)

機能
今回開発したタスク管理アプリの基本的な機能は下記の通りです。
- タスクの登録・進捗管理
- タスクの繰り返し
- 担当者の管理
❶タスクの登録・進捗管理
下記のように、タスク登録→一覧表示→詳細表示→進捗の変更と、タスク管理に必要な機能を集約しました。

■タスク登録画面

タスク名や詳細、締切日、優先度、関連する参考URLなど、タスクに関する情報をスマホから簡単に入力できます。
タスクに登録できる情報は下記の通り。
- 分類:事務、Web、コンサルなど、そのタスクの大まかな分類
- タスク:タスク名
- タスク詳細:タスクの内容や備考など
- 担当者名:そのタスクの主な担当者名
- 締切日/タスク開始日:そのタスクの締切日や着手日
- 繰り返し設定:後ほど紹介しますが、毎週の経費精算など、定期的なタスクの設定も可能
- 参考URL:Googleドキュメントや参考資料などのURL
■タスク一覧画面

追加したタスクは、進捗ごと(「未着手」「進行中」「完了」)に一覧で確認できます。
登録したてのタスクは進捗が「未着手」状態となっています。
また、一覧右側の矢羽根(>、<)をタップするとこの画面から進捗を変更できます。
■タスク詳細画面

登録したタスクの詳細情報を確認できます。右下の鉛筆マークから内容の編集も可能です。
また、この画面上部に設置されたボタンを押すことで、未着手⇆進行中⇆完了と、自由に進捗を変更できます。
❷タスクの繰り返し機能
経費精算や、定例会議の議事録作成など、定期的に発生するタスクを繰り返し登録できる機能です。
ちなみに、インターネットで検索してみても、(少なくとも日本語ソースでは)Appsheetのタスク管理アプリで繰り返しタスクの機能を実装している例はありませんでした。
■繰り返しタスク登録時
繰り返し設定をONにすると、「繰り返し間隔(日数単位)」と、「繰り返し終了日」を設定することができます。
例えば、締切日を1/8、繰り返し間隔を7日(1週間ごと)に設定した場合、下記のように登録されます。
- タスク「経費精算」
- 締切日:2025/1/8
- ステータス:未着手
- タスク「定例議事録作成・共有」
- 締切日:2025/1/8
- ステータス:未着手
繰り返しタスクには、リスト上「⇆」マークがついています。

■タスクの自動繰り返し
1/8にタスク完了後、1週間後の1/15を待ちます。
すると、繰り返しタスクのステータスが「未着手」に、「締切日」が1週間後の「1/15」に自動で変わりました。

❸担当者管理機能
タスク担当者を登録・管理する機能です。
このアプリでは、ひとまず名前とメールアドレスを登録できるようにしていますが、必要に応じて顔写真や部門などの情報を付加することもできます。

タスク管理アプリのテーブル構成
このアプリのテーブル・カラム構成は↓のような感じにしました。

タスク繰り返しの仕組み
タスクの繰り返し設定では、最初に設定した締切日から「繰り返し間隔」で指定された日数が経過すると、以下のような動作が自動的に行われます。
- 進捗状態のリセット:タスクの進捗が「未着手」に更新されます。
- 締切日の更新:締切日が、元の締切日+繰り返し間隔の日付に置き換わります。
ちなみに、この繰り返し処理は以下の条件を満たした場合にのみ発生します:
- 進捗が「完了」であること
- 繰り返し設定が「ON」であること
- 繰り返し終了日が今日以降の日付であること
この仕組みにより、繰り返しタスクが無駄なく効率的に管理できるようになります。
まとめ・所感
実際に開発・運用した感想
AppSheetを活用することで、シンプルかつ実用的なタスク管理アプリを効率的に開発することができました。
特に、タスクの繰り返し機能を導入したことで、定期的な業務を自動化し、ユーザーの負担を軽減する仕組みを実現できたのが大きな成果です。
プログラミング知識がなくても、柔軟にカスタマイズできるAppSheetの特徴が、現場のニーズに即した設計に役立つと感じました。
今後の展望
今後は、メールアドレスによるログイン機能を追加し、担当者や役職に応じてタスクの表示を切り替えられる機能を実装予定です。
また、タスクの繰り返し条件をより細かく設定できるように改善し、より使いやすく、実用性の高いアプリへと進化させることを目指しています。
中小企業こそ、Appsheetを使って業務効率化を実現しよう!
プログラミング不要で、業務アプリを簡単に作成できるAppSheetは、業務効率化を目指す小規模事業者、中小企業に最適です。
また、多くの中小企業が使用しているGoogleWorkspaceに無料付帯しているという点も利用のハードルを下げてくれますね。
是非この機会にAppSheetの活用を検討してみましょう!
当社ではAppsheetを含むGoogleのDX活用サポートサービスを提供しています。
今回作成したタスク管理アプリに関する質問も含め、Appsheetの無料相談を受け付けておりますので、興味のある方は気軽にお問い合わせくださいね。
コメント