【IT導入補助金】2024の採択結果を分析!2025年の実施は決定?【採択率】
この記事では、IT導入補助金2024の採択率の結果分析と、現時点(2024年12月6日)で分かっている2025年の最新情報をお伝えします。
目次
IT導入補助金2024の採択率
まずは11月下旬に公表された今年度(2024年度)の採択結果について見ていきましょう。
全体の申請数・採択数・採択率
まず、IT導入補助金2024の全体の申請数・採択数・採択率は以下のとおりとなっています。
申請数:69,571者 (うちインボイス枠(対応):44,198者、通常枠:25,140者、その他:232者)
採択数:48,099者 (うちインボイス枠(対応):31,362者、通常枠:16,540者、その他:197者)
各申請枠の採択率は以下図の通りです。インボイス枠(対応類型)と通常枠以外は申請そのものが少なく、制度設計に疑問が持たれる結果となりました。インボイス枠(電子取引類型)についてはまさかの申請が1社…!
締切別の採択率
ここからは申請件数が多かった「インボイス枠(インボイス対応類型)」と「通常枠」について、締切別の採択率を見ていきます。
インボイス枠(インボイス対応類型)
インボイス制度に対応した会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、PC・ハードウェア等を導入し労働生産性の向上をサポートするための申請枠(補助額:350万円以下)
インボイス枠は2つに分かれていましたが、今回申請件数のほとんどをこちらのインボイス対応類型が占めていました。第1回~第11回締切までの申請件数、採択件数、採択率の推移は下記の通りです。
概ね90%超で推移しており、申請枠として比較的優遇されていることが分かりますね。
ただし、最終回である第11回では、「駆け込み申請が多かったのか」「そもそも予算が余っていなかったのか」採択率が11%と極端に低くなりました。
通常枠
中小企業等が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、業務効率化・売上アップをサポートするための申請枠(補助額:A類型150万円未満、B類型450万円以下)
通常枠は数年続くIT導入補助金の「基本」のような枠で、対象ツールの種類や補助額、補助率が毎年殆ど変わらない申請枠でもあります。
通常枠の第1回~第8回までの申請件数、採択件数、採択率の推移は下記の通りです。
第7回までは、75%をキープしていますね。
ただ、最終回である第7回は26%とインボイス枠同様極端に低くなっています。
不採択の理由は?2025年度の採択へ向けてはどうすべき?
IT導入補助金の不採択の理由は公表されていませんが、弊社がこれまでにご支援した中では、下記に当てはまると比較的不採択になりやすい印象です。
支援事業者の皆様は、下記に当てはまる補助事業者さまに対しては、ある程度期待値コントロールをしていくのが良いでしょう。
- 申請時の入力情報が添付資料(履歴事項全部証明書等)と異なっている
- 売上に対して赤字が大きい
- 売上や利益と比較して従業員の数が大きすぎる
- 売上高よりも投資額が大きい(売上が2000万円を超えていない)
- システムの機能が事業と明らかに合っていない(ニーズに沿わない)
また、今回もそうですがIT導入補助金は年度中のどこで終了するかなかなか読めない補助金です。
最終回では通常枠、インボイス枠ともに極端に低い採択率となりました。
これらの状況を踏まえると、できるだけ早い締切回から複数回チャレンジしていくように動き出すのがベターな動きかなと思います。(IT導入補助金は不採択となっても何度でも申請できます。)
IT導入補助金2025の実施有無やスケジュール情報(2024年12月6日時点)
実施有無
まずIT導入補助金2025の実施有無ですが、現時点では実施の可能性が高いと考えています。
根拠は、2024年11月29日に閣議決定された「令和6年度補正予算案」の関連資料です。
関連資料中、中小企業生産性革命推進事業(予算額3,400億円)の「事業の内容」という項目中に下記の記載がありました。
(3)サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)
経済産業省:令和6年度補正予算案の事業概要(PR資料)
中小企業等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDXの推進、サイバーセキュリティ対策、インボイス制度への対応等に向けたITツー ルの導入を支援する。
これまでも「ITツールの導入を支援する制度」などのように微妙にぼかした表現はされていたのですが、12月に入って「IT導入補助金」というワードが明記されたことで、2025年の実施もほぼ確定と考えてよさそうです。
スケジュール
IT導入補助金2025の詳細スケジュールについて、2024年12月6日現在、詳細は未公表です。
ただ、2024年度は、支援事業者登録申請:2024年2月16日~10月15日、交付申請:3月15日~10月15日とこれまでよりもスケジュールが前倒しで進んでいたため、少なくとも2025年度もこのスケジュールで動けるように準備はしておくべきです。
正式な詳細スケジュールが公表され次第、当サイトにてお知らせしていきます。
まとめ
今回は、IT導入補助金2024の採択率、IT導入補助金2025の最新情報についてお届けしました。
公募にあたっては今回の内容を頭に入れた上で直近の公募要領を読み込むことが重要です。
また、ITベンダー・サービス事業者の方にとって、IT導入補助金は大きな顧客訴求力ゲットのチャンスですので、ぜひとも2025年度のチャレンジを検討してみてくださいね!
「公募要領や申請方法が難しくて分からない・・・」「一度プロに相談してみたい」といった方はぜひ弊社のサービスを利用してみてください。
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