【初心者入門編】経営ダッシュボードでデータドリブン経営を実現!Lookerstudio(ルッカースタジオ)でできること徹底解説
皆さんこんにちは。
本日は「LookerStudio」という、ノーコードで経営ダッシュボードを構築できるツールをご紹介します。
中小企業にとっては、手軽に社内データの統合や可視化を実現できるため、DXの強い味方になります。
本記事では、LookerStudioが提供する主な機能と活用事例を通して、その利便性を詳しくご紹介します。
また、当社ではLookerStudioを含むGoogleのDX活用サポートサービスを提供しています。
LookerStudioの無料相談も受け付けておりますので、興味のある方は気軽にお問い合わせください。
目次
データドリブン経営と経営ダッシュボードの必要性
LookerStudioの案内の前に、今回のキーワードである「データドリブン経営」と「経営ダッシュボード」、およびそれらの必要性について、軽く触れておきましょう。
データに基づく意思決定の重要性
昨今の企業経営では、刻々と変化する社内外の環境に即座に対応し、ビジネスの成果を最大化することが、どの業種・規模のビジネスにおいても必要不可欠となっています。
そこで重要となるのが、データに基づき、迅速で正確な意思決定を行う「データドリブン経営」です。
データを正しく分析し、リアルタイムで意思決定を行うことで、企業は競争力を維持し、成長スピードを加速させることができます。例えば、中小企業庁によると、データ利活用に取り組む企業では、労働生産性や売上高にプラスの影響が出ているとの結果が出ています。(出所:2022年度版中小企業白書)。
経営ダッシュボードとは?
データドリブン経営を実現するためには、膨大かつ多岐にわたるデータを適切に集約し、経営者がリアルタイムで把握できる環境が不可欠です。そこで強力なツールとして注目されているのが「経営ダッシュボード」です。
経営ダッシュボードを上手くビジネスに取り入れることで、売上や在庫、Web集客や営業状況などの重要な指標を一目で確認でき、より迅速な意思決定が可能となります。
LookerStudioとは?
Looker Studio(ルッカースタジオ)は、Google Cloudが提供するデータの可視化ツールで、社内データやWeb解析データを使って、視覚的にわかりやすい経営ダッシュボードを作成できます。
しかも基本的には無料で利用できるため、まさに中小企業にとってはデータドリブン経営の救世主となるツールと言えます。また、クラウド型のツールであるため、インターネットがあればどこからでもアクセスでき、従業員全員が同じデータを同時に確認することができます。
LookerStudioでできること
LookerStudioでできることを下記にまとめてみました。
- 複数のデータソースを一元化
- ノーコードでダッシュボードを作成
- データを簡単に共有・編集
複数のデータソースを一元化
Looker Studioを使えば、Google Analytics(アナリティクス)、Google 広告、Google スプレッドシート、Appsheet(アップシート)、BigQueryなど、800以上のデータソースを一つのダッシュボードに集約できます。
普段の業務で社内に分散してしまっていた売上や顧客情報のスプレッドシートなどを一元化し、可視化・分析が容易になります。
しかも各データの更新はほぼリアルタイムでLookerStudioに反映されるため、社内メンバーが業務の進捗や問題点を早期に発見し、対応することが可能です。
ノーコードでダッシュボードを作成
プログラミングの知識がなくても、直観的な操作でダッシュボードを作成できるという点がLookerStudioの魅力です。
ドラッグ&ドロップ操作で、グラフやチャートを使ったダッシュボードビューなどを作成できます。Googleスライドやスプレッドシートといった既存のツールと同じような操作感でご利用できます。
参考に、LookerStudioの中で当社がよく使っている機能をご紹介します。
・グラフを追加
約47種類のスコアカードや各種チャートなどから最も適した方法でデータを可視化することが可能です。もちろん、軸や数値、見栄えも自由に変更できます。
・データを追加・統合
ダッシュボードには、一つだけでなく複数のデータソースを同時に掲載できます。さらにデータソース同士を連結させることであたかも一つのテーブルのように扱うことも可能です。(データベースの知識は少し必要になります)
・コントロールを追加
期間やフィルターといったデータのコントロールを追加できます。例えば、特定の期間や従業員ごとのデータに絞って確認するなど、用途に応じた使い方が可能です。
・テーマとレイアウト
現在作成しているダッシュボードの見栄えを一気に変更することができます。デザインが苦手な方でも統一感のあるすっきりとした色合いのダッシュボードを作成できるのはうれしいですね。
・図形やテキストを追加
Googleスライドやパワーポイントのようにオブジェクトボックスやテキストボックスの追加も可能です。
共同編集中のメンバーにコメントを残したり、強調箇所を囲んだり、様々な使い方が想定されます。
・テンプレート
テンプレートを使って簡単にダッシュボードを作成することも可能です。テンプレートには、予めデータソースに必要なチャートやグラフが配置されているため、必要に応じてカスタマイズすることで時短できます。
現在は、BigQuery、Google アナリティクス、Google 広告、Google スプレッドシート、YouTube アナリティクス、Search Console、Apigeeなどのテンプレートを利用できます。
データを簡単に共有・編集
Looker Studioのダッシュボードはクラウドベースのため、インターネットとPCさえあればどこでもアクセスでき、チーム内でリアルタイムの共有・編集が可能です。コメント機能やアクセス権限管理も通じて、関係者とスムーズに情報共有しながら、意思決定に役立てることができます。
LookerStudioでできないこと:細かなデザインのカスタマイズは苦手
Lookerstudioは、ノーコードで簡単に経営ダッシュボードを作成できるツールですが、全てが完璧というわけではありません。特に、細かなデザインのカスタマイズに関しては、他ツールやスクラッチでの開発に比べると制限があることを理解しておく必要があります。
例えば、競合ツールであるTableauは、豊富なオプションの中から細かく、行や列のパーツを配置してグラフやチャートを作成することができますが、Lookerstudioでは予め決まっている選択肢の中からデザインを選び、文字の大きさや色などを後から変更する方法がメインとなります。
LookerStudioは「実務に重きを置いた、デザインはそこそこの、使いやすい社内向けダッシュボード」を作成するのに向いているということですね。
LookerStudioの活用事例
これまで見てきた通り、Lookerstudioは、さまざまなデータソースから経営ダッシュボードをノーコードで作成できるため、業務効率化や意思決定の迅速化に役立ちます。
ここでは、実際にLookerstudioを活用してどのような経営ダッシュボードを作成できるのか、事例をご紹介します。
1. GA4、Web広告、Googleサーチコンソールのデータ連携で、Web集客を一元管理
Looker Studioを使えば、Googleの様々なツールから得られるデータを一つの画面でまとめて確認できます。
例えば、Google Analytics 4(GA4)、Web広告、Googleサーチコンソールのデータを連携させることで、Webサイトにどれだけの人が訪れているか(訪問者数)、広告の効果(クリック数や購入に至る割合)、検索エンジンでの表示回数や順位などを一つのダッシュボードで簡単に把握できます。
Web集客の全体像を一目で確認できれば、SEO施策やランディングページの構成、CTAボタン等について、どの部分を改善すればいいか、どこに力を入れるべきかが分かりやすくなり、Web集客の改善に繋がります。
2. 営業担当者の営業レポートを一元管理
Looker Studioは営業部門の管理にも活用できます。例えば、バラバラの営業所で、それぞれの営業担当者が日報や営業成績をエクセルファイルで個別に管理者に提出する場面は、中小企業にはよくある光景かと思います。
Lookerstudioを利用すれば、各営業担当者が提出したデータをリアルタイムに集計・可視化することが可能となります。
管理者や各営業担当者が、各人の成績や目標達成率を一目で確認できるようになることで、訪問回数の増加や、フォローアップといった営業対策を迅速に打てるようになり、結果といてチーム全体のパフォーマンス向上へとつながります。
LookerStudioの使い方:基本の作成ステップ
LookerStudioを使った経営ダッシュボード作成は、わずか4ステップで可能です。
ステップ1:Looker Studioにログイン
まずは、Lookerstudioの公式サイトにアクセスし、アカウントを作成しましょう。Googleアカウントがあればすぐに利用開始できます。
ステップ2:データベースの接続
レポートを新規作成(テンプレートからの作成も可)したら、データに接続画面に移行します。Google Analytics 4(GA4)、Google Sheets、Google Ads、BigQueryなど、必要なデータソースをLooker Studioに接続します。
勿論、あとから必要なデータソースを追加することも可能です。
ステップ3:ダッシュボードの作成
データの接続が完了したら、レポート作成画面に移行します。テンプレートやドラッグ&ドロップ機能を使って、KPIや業務指標に基づいたカスタマイズ可能なダッシュボードを作成しましょう。
このページからでもデータソースの追加ができます。
ステップ4:レポートの共有と自動化
作成したレポートは、URLやPDFでメンバーと簡単に共有できます。また、自動更新を設定して、最新のデータを定期的に反映させることで、常に正確な情報を提供することが可能です。
LookerStudioの料金プラン:基本的には無料
LookerStudioは、基本無料で利用することが可能です。
中小企業や小規模事業者であれば、無料の機能で十分経営ダッシュボードとして活用することができます。実際弊社でも無料版を使っていて今のところ不便を感じることはありません。
ただ、大規模な組織や一部のコラボレーション機能やスマホアプリ機能といったエンタープライズ向けの機能は、Looker Studio Proという有料のプランを利用する必要があります。
下記がProプランの機能です。
機能 | Looker Studio | Looker Studio Pro |
---|---|---|
サービスレベル保証 (SLA) | なし | 99.9% の稼働時間保証 |
サポート体制 | コミュニティサポート | Google Cloudサポート(24時間年中無休) |
アセット管理機能 | 基本的なアセット管理 | 高度なアセット管理(プロジェクト、アクセス権限の整理など) |
レポートの共有とコラボレーション | 共有可能だが、アクセス権管理は簡易 | より細かなアクセス制御と権限管理 |
レポートとデータの管理機能 | 一部機能のみ | より高度なバージョン管理とバックアップ機能 |
エンタープライズ向け機能 | なし | 組織全体での導入支援、監査機能など |
監査ログの提供 | なし | Google Cloudの監査ログを提供、アクティビティ追跡が可能 |
高度な自動化機能 | なし | 高度な自動レポート生成と通知設定 |
まとめ:LookerStudioでデータドリブン経営を実現しよう!
プログラミング不要で、経営ダッシュボードを作成できるLookerStudioは、データドリブン経営・データ利活用を目指す中小企業に最適です。
また、多くの中小企業が使用しているGoogleWorkspaceとの連携も良く、基本的に無料で利用できるという点も利用のハードルが低いと思います。
是非この機会にLookerStudioの活用を検討してみましょう!
当社ではLookerStudioを含むGoogleのDX活用サポートサービスを提供しています。
LookerStudioの無料相談も受け付けておりますので、興味のある方は気軽にお問い合わせくださいね。
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