【Google Workspace】【メール移行】代表メールアドレスの過去メールを、新規作成した個人アカウントに移行する方法

Google Workspace(GWS)を利用していて、代表アドレス(info@example.com)を個人アドレスに分けたいケースはよくあります。
しかし、info@をグループアドレスに格下げしたあと、新しく作成した個人アカウントから過去の受信・送信メールが見られないという問題が発生することがあります。

今回は、Google公式のデータ移行サービスを使って、過去のメールを新しいアカウントへコピーする方法を解説します。

状況:なぜ過去メールが見れないのか?

これまで、1つのAアカウントでinfo@example.comをプライマリアドレスとして使っていた場合、過去の送受信メールはそのアカウントにすべて保存されています。

しかし、組織変更で以下のような流れになると問題が起きます。

  1. Aアカウント:
    ・プライマリアドレスを、info@example.comhanako@example.com に変更。
    info@example.comは、グループアドレスに格下げ。
    ・過去のinfo@example.comの送受信メールは引き続き確認可能。
  2. Bアカウント:
    ・プライマリアドレスをtaro@example.comで作成
    info@example.comをグループアドレスに設定。
    ・過去のinfo@example.comの送受信メールは見れず、作成日以降のものしか見えない

つまり、Bアカウント側では、グループアドレス「info@example.com」の「過去メール」が送信・受信共に参照できないのです。

解決策:Googleデータ移行サービスを使う

Google Workspaceの管理者向けツール「データ移行サービス」を使うと、
Aアカウントにある過去の受信・送信メールをBアカウントにコピーできます。
ThunderbirdやGoogle Takeoutを使う手間がなく、管理コンソールからの操作だけで完了します。

移行前に準備すること

  • Google Workspaceの特権管理者権限
    https://admin.google.com にアクセスできるアカウント。
  • 移行元(Aアカウント)の現在のプライマリアドレスとパスワード
    例:hanako@example.com
  • 移行先(Bアカウント)のプライマリアドレス
    例:taro@example.com
  • 移行するメール期間の確認(全期間が一般的)

AアカウントからBアカウントへメール移行する手順

1. 管理コンソールにログイン

https://admin.google.com にアクセスし、特権管理者アカウントでログインします。

2. データ移行を開く

「メニュー」 → [データ]→[データ移行(新規)] をクリック。

  • Google Workspaceのメールの[移行] をクリック。

3. 移行元アカウントに接続

移行元の特権管理者アカウント(今回はAアカウント)のメールアドレス(ex: hanako@example.com)を入力し、[承認をリクエストする]をクリック。

指定した特権管理者に、承認リクエストがメールで送信されます。リクエストは 24 時間後に期限切れになります。リクエストの有効期限が切れた場合に再送信する場合は、[リクエストを再送信] をクリックします

4. 移行先と移行先を設定

移行元(Aアカウント)と、移行先(Bアカウント)のメールアドレスが記載されたCSVをアップロード。

ちなみにサンプルCSVをダウンロードできます。今回だと下記のように入力します。
意外とシンプルですね。

5. 移行期間や移行対象となるメールを指定

[開始日]に設定した以降のメールが受信メール/送信メールともにコピーされます。
メッセージオプションは任意ですが、削除済メールや迷惑メールが不要ならチェックを入れておきましょう。

6. 移行を開始

[移行を開始]を実行すると、移行状況がダッシュボードで確認できます。
メール数が多い場合は、完了まで数時間〜数日かかる場合があります。

移行後の見え方

受信トレイ(Inbox)

  • Aアカウントで受信した過去のinfo@example.com宛メールが、Bアカウントの受信トレイに日付や内容ごとコピーされます。
  • 宛先はinfo@example.comのまま保持。

送信済み(Sent)

  • Aアカウントから送信した過去のメールが、Bアカウントの「送信済み」トレイに日付や内容ごとコピーされます。
  • 差出人はinfo@example.comのまま保持。

まとめ

いかがでしょうか。意外とカンタンにメール移行ができると感じたのではないでしょうか。
今回は 1対1の移行例 を示しましたが、移行先が複数あっても CSVを使ってまとめて移行 できるため、手間はそれほど増えません。

Aアカウントのプライマリアドレス(info@example.com)をグループアドレスに変更しても、過去メールはAアカウント内に残るため、Bアカウントからは見えないのが現状です。
しかし、Google Workspace公式のデータ移行サービスを使えば、受信・送信メールをまとめて一括移行することが可能です。

また、自社でのGoogleWorkspaceの運用や管理が難しいと感じた方は、サポートサービスをぜひお試しください。

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