【Google Workspace】移管に失敗しないための事前確認必須事項を解説!

みなさん、こんにちは。
Google Workspace(GWS)は、GmailやGoogleドライブ、Googleカレンダーといった複数の便利なツールを使用でき企業の生産性を飛躍的に向上させるコラボレーションツール(組織やチーム内のコミュニケーションや情報共有をサポートするツール)です。
しかし、その強力な機能を最大限に活用し、スムーズな導入を実現するためには、事前の準備が不可欠です。
特に、既存のツール環境からの移行を伴う場合、確認を怠ったために「過去データが消えてしまった」「メールの送受信ができなくなった」といった深刻なトラブルに繋がりかねません。
そこで今回は、GWSへの移管を検討している方に向けて、移管前に必ず確認しておくべき事項を網羅し、ご説明します。本記事を参考に、万全の状態でGWS導入を成功させましょう。
目次
ドメインに関する確認
GWSを独自のドメイン(例: sucmof.jp
)で利用するには、そのドメインの情報を設定する必要があります。まずは、自社のドメインの状況を正確に把握しましょう。
ドメインを取得済の場合
GWSで使用したいドメインを既に取得済の場合は、以下の確認が重要です。1つずつ確認していきましょう。
- ドメイン管理サービスの管理画面にログインできるか
- 「お名前.com」や「XServerドメイン」といったドメイン管理サービスのIDとパスワードはありますか?
Webサイトの制作を依頼した会社や、退職した担当者が管理しているケースがあります。必ず自社で管理権限を保有しているか確認しましょう。
- 「お名前.com」や「XServerドメイン」といったドメイン管理サービスのIDとパスワードはありますか?
- DNSレコードの編集権限はあるか
- GWSの導入には、ドメインの所有権を証明するための「TXTレコード」の追加や、Gmailでメールを送受信するための「MXレコード」といったDNSレコードの変更が必須です。ドメイン管理サービスでこれらのDNSレコードを編集できるか、必ず確認してください。
- なぜDNSレコードの編集が必要?
-
DNSは、インターネット上の住所録のようなものです。GWSを利用するには、この住所録に「このドメインの所有者は私です」と証明するためのTXTレコードと、「このドメイン宛のメールはGoogleのサーバーへ届けてください」と配達先を指定するためのMXレコード、この2つの情報を書き込む必要があるのです。
ドメインを未取得の場合
GWSで使用したいドメインを未取得の場合は、GWSで利用したいドメイン名を確定させ、取得可能かを確認しましょう。
ドメインは早い者勝ちです。「お名前.com」や各種ドメイン登録サービスを利用して、速やかにドメインを取得してください。
メール利用状況に関する確認
次に、現在利用しているメール環境について確認します。ここでの確認が、データ移行の要否や移行方法を決定する重要なポイントになります。
社用のメールアドレスを利用している場合
社用のメールアドレスを既に利用している場合は、以下の確認が重要です。1つずつ確認していきましょう。
- どのメールサービスを利用しているか
- メールサービスは、様々なものがあります。サービスによってGWSへの移管方法が異なりますので、確りと確認しておきましょう。
・レンタルサーバーのメール機能:Xserverやさくらインターネット、ロリポップ!などのレンタルサーバーに付属しているメール機能を利用
・Microsoft 365 (旧 Office 365): Outlookを利用
・プロバイダのメール: @niftyや@TCOMなどのプロバイダから提供されているメールサービスを利用
・その他の場合…
- メールサービスは、様々なものがあります。サービスによってGWSへの移管方法が異なりますので、確りと確認しておきましょう。
- 現在のメールデータ(送受信済みメール)の移行は必要か
- 「過去のメールは不要」というケースは稀です。移行が必要な場合、全ユーザーの合計データ容量はどのくらいあるか、概算でも良いので把握しておきましょう。
- GWSには標準でデータ移行ツールが用意されていますが、移行元のサービスやデータ容量によっては、専門のサードパーティ製ツールや、移行支援サービスを提供しているパートナー企業への依頼が必要になる場合があります。
- メール以外のデータ(連絡先、カレンダー)の移行は必要か
- メールと同様に、現在利用している連絡先や個人の予定、共有のスケジュールなどをGWSに移行するかどうかを検討し、その方法を確認しておく必要があります。
社用のメールアドレスを利用していない場合
社用のメールアドレスを利用しておらず、これから新規で新規で作成を行う場合は、データ移行等の必要がないため、比較的スムーズに導入を進めることができます。
GWSで作成したいユーザー(社員)のリストと、希望するメールアドレス(例: taro.yamada@sucmof.jp
)を準備しておきましょう。
その他確認事項
ドメインやメール利用状況の確認と並行して、GWSの運用に関する項目も決めておきましょう。
GWSのどのエディションを選択するか
GWSには、ビジネスの規模やニーズに合わせた複数のエディション(プラン)があります。主要なエディションの比較を参考に、自社に最適なものを選びましょう。
エディション | 月額料金(/ユーザー) | ストレージ | 主な特徴 |
Business Starter | ¥800 | 30GB/ユーザー | 少人数での利用開始に最適 |
Business Standard | ¥1,600 | 2TB/ユーザー | ビデオ会議の録画、スケジュールの予約機能等が追加 |
Business Plus | ¥2,500 | 5TB/ユーザー | セキュリティの強化や、電子情報開示機能が追加 |
※料金は2025年8月時点のものです。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
GWSの導入・設定は自社で行うか、パートナー企業に依頼するか
これまで整理した事項を踏まえ、GWSの導入・設定を、自社で行うのか、外部に依頼するのかを決定する必要があります。それぞれのメリット・デメリットを以下に簡潔に記載します。
- 自社で行う
- メリット: コストを抑えられる。
- デメリット: DNS設定やデータ移行など、専門的な知識が必要。トラブル発生時に自力で解決する必要がある。
- パートナー企業に依頼する
- メリット: 専門知識を持つプロが、スムーズかつ確実に導入を代行してくれる。導入後のサポートも期待できる。
- デメリット: 導入支援費用が発生する。
まとめ
いかがだったでしょうか。GWSへの移管時に、今回ご紹介した事前確認事項を一つひとつクリアにしていくことで、移管当日のトラブルを未然に防ぎ、スムーズなスタートを切ることができます。
計画的な準備こそが、GWS導入成功の最大の鍵です。本記事が、皆様のGWSへの移行を後押しできれば幸いです。
また、自社でのGoogleWorkspaceの運用や管理が難しいと感じた方は、サポートサービスをぜひお試しください。
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