【IT導入補助金2022】各申請枠の採択率や申請件数を分析!不採択の理由は?
令和5年1月18日、IT導入補助金の交付決定(採択)結果が発表されました。
目次
全体の申請数・採択数・採択率(デジタル化基盤導入枠、通常枠「A類型、B類型」)
現時点での各申請枠での申請数・採択数・採択率は以下のとおりとなっています。
申請数:52,341者 (うちデジタル枠:31,206者、通常枠A類型:20,533者、通常枠B類型:602者)
採択数:37,766者 (うちデジタル枠:25,830者、通常枠A類型:11,640者、通常枠B類型:296者)
採択率は以下図の通りです。デジタル枠は83%と比較的高い数値となっていますが、通常枠は5割前後に留まるなど、苦戦した事業者が比較的多い印象でした。
締切別の採択率(デジタル化基盤導入枠)
デジタル化基盤導入枠は、中小企業等が導入する会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトの経費の一部を補助することで、インボイス対応も見据えた企業間取引のデジタル化を推進することを目的としています。
デジタル化基盤導入枠の第1回~第16回までの申請件数、採択件数、採択率の推移は下記の通りです。
概ね80%超で推移しており、申請枠として比較的優遇されていることが分かりますね。
当社が支援した支援事業者・ツールの中では、申請件数・事業者数ともにECサイト制作が多い印象です。
締切別の採択率(通常枠「A類型」)
通常枠は、中小企業等が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、業務効率化・売上アップをサポートするものです。
それぞれの経営課題や需要に合ったITツールを導入することで、業務効率化・売上アップといった経営力の向上・強化を図ることを目的としています。
中でもA類型は経産省が定めた機能のうち、1つ以上を備えるツールについて補助金を活用できる申請枠となります。
通常枠(A類型)の第1回~第8回までの申請件数、採択件数、採択率の推移は下記の通りです。
前半は50%を切ることもたびたびありましたが、後半は6割以上をキープしていますね。
後半は予算を使い切るために採択率が上がっているという「うわさ」もありますが、真相は定かではありません…
いずれにしてもIT導入補助金は年度中なら採択されるまで何度でもチャレンジできる補助金なので早め早めに申請をしていくのが良いと思います。
締切別の採択率(通常枠「B類型」)
通常枠のうちB類型は経産省が定めた機能のうち、4つ以上を備えるツールについて補助金を活用できる申請枠となります。
そもそもツール登録のハードルが高く、件数も少なくなっています。(実は弊社もB類型をご支援したことはありません。)
通常枠(B類型)の第1回~第8回までの申請件数、採択件数、採択率の推移は下記の通りです。
B類型は申請件数も各回100件以下と少なく、平均採択率も49%以下と低くなっています。
特別な理由がない限り、ベンダー側としてもデジタル枠やA類型を狙っていくのが無難かと思います。
不採択の理由は?
IT導入補助金の不採択の理由は公表されていませんが、弊社がこれまでにご支援した中では、下記に当てはまると比較的不採択になりやすい印象です。
支援事業者の皆様は、下記に当てはまる補助事業者さまに対しては、ある程度期待値コントロールをしていくのが良いでしょう。
- 申請時の入力情報が添付資料(履歴事項全部証明書等)と異なっている
- 売上に対して赤字が大きい
- 売上や利益と比較して従業員の数が大きすぎる
- 売上高よりも投資額が大きい
- システムの機能が事業と明らかに合っていない(ニーズに沿わない)
今後のスケジュール
今年度はデジタル化基盤導入枠の締切が一つだけ(2023年2月16日)残されています。
IT導入補助金2023のスケジュールについては詳細は未公表です。
今年度(2022)は支援事業者登録申請開始:3月末、交付申請4月~5月だったため、2023も同様となるのではないかと想定していますが
公表され次第、当サイトにてお知らせしていきます。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、IT導入補助金2022の採択率についてポイントを絞って解説しました。
公募にあたっては今回の内容を頭に入れた上で直近の公募要領を読み込むことが重要です。
また、ITベンダー・サービス事業者の方にとって、IT導入補助金は大きな顧客訴求力ゲットのチャンスですので、ぜひとも2023年度のチャレンジを検討してみてくださいね!
「公募要領や申請方法が難しくて分からない・・・」「一度プロに相談してみたい」といった方はぜひ弊社のサービスを利用してみてください。
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