【2024年最新】ISO規格に気候変動に関する要求が追加!認証組織に及ぼす影響は?
みなさん、こんにちは。
2024年2月23日、ISOマネジメントシステム規格に気候変動への対応を明確に求める改訂が加わりました。この変更により、組織は気候変動を経営上の重要課題として捉え、適切な対応を求められることになります。
本記事では、ISO規格の具体的な変更点、背景、そして認証組織への影響について詳しく解説します。
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目次
要求事項の追加点
今回の改訂で、ISOマネジメントシステム規格に以下「日本規格協会英和対訳」の内容が追加されました。
対象はISOマネジメントシステム全般となっており、環境マネジメントシステム(ISO14001)の規格以外にも、品質マネジメントシステム(ISO9001)、ISO/IEC 27001等が対象となります。
組織が気候変動を経営課題として認識し、利害関係者の期待や要求を把握する必要性が強調されています。
(日本規格協会英和対訳)
アイエムジェー審査登録センター(株)
4.1 この細分箇条の後に、次の文を追加する:
組織は、気候変動が関連する課題かどうかを決定しなければならない。
4.2 この細分箇条の後に、次の注記を追加する:
注記 関連する利害関係者は、気候変動に関する要求事項をもつ可能性がある。
要求事項追加の背景
今回の要求追加の背景には、ISOが2021年に発表した「ロンドン宣言」があります。同宣言では、気候変動に対する積極的な行動を促すことが明確に打ち出されており、ISO規格を通じて持続可能な開発目標(SDGs)を支援する方針が示されています。
・気候変動がもたらすリスクの例
- 強力な台風や大雨、猛暑、渇水の頻度増加
- 建物の損壊、停電、断水などのインフラ被害
- サプライチェーンの断絶、物流の停止
気候変動が企業活動に与えるリスクは年々増大しています。今回のISO規格への追加は、組織がこれらのリスクに対処し、持続可能な運営を確立する一助となることを目的としています。
認証組織に及ぼす影響
ISO規格への気候変動に関する要求の追加は、実務及び審査に以下のような影響があります。
ただし、審査では、現状の運用状況の確認が主となることが想定され、過度な準備を心配する必要はありません。例えば、箇条4.1については、気候変動が関連する課題かどうかを検討したうえで、「気候変動が関連する課題ではない」と判断することも問題ないと考えます。
・実務への影響
認証を取得している組織は、以下の対応が求められる可能性があります:
- 気候変動が組織にとって「関連課題」かどうかの判断
- 利害関係者からの気候変動に関する要求事項の把握
・審査への影響
2024年7月1日以降の審査では、以下の点が確認されます:
- 気候変動を考慮した課題の認識とその影響評価
- 必要な場合、気候変動への対応状況の説明
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、ISO規格の具体的な変更点、背景、そして認証組織への影響について詳しく解説しました。
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